ピコトーニング

ピコトーニングとは

シミやそばかす、肝斑（かんぱん）などを取り除き、美しい肌をつくるためにピコ秒レーザーという機器を用いる方法があります。
ピコとは小さい数値を表すための補助単位で、1ピコは10のマイナス12乗です。1ピコ秒は1psと表記し、1兆分の1秒のことです。
ピコ秒レーザーは、短パルスレーザーの一種で、パルス幅がピコ秒領域にあるレーザー発振器です。
これを使って低出力のレーザーを持続的に照射することにより、シミや肝斑などの原因となっているメラニン色素を粉砕し、肌の色を薄くするという仕組みです。
照射の範囲や出力を調整することによってさまざまな形態で治療を行なうことができます。
極めて短い時間でレーザーを照射することで、熱だけでなく衝撃波を利用して対象となる色素を破壊するピコスポット、ピコ秒レーザーをシャワーのように低出力で顔全体に照射するピコトーニング、蜂の巣状の特殊なフォーカスレンズを使ってピコ秒レーザーを照射するピコフラクショナルなどの方式があります。

ピコトーニングは、肝斑やいわゆる「くすみ」などのような薄いシミを徐々に薄くしていく治療法です。１回の治療ですべての症状を改善するものではなく、複数回の治療を継続することで少しずつ穏やかに改善していきます。

痛みやダウンタイムはほとんどないため、これからシミ治療を始めたいという方にもおすすめの治療です。

ピコトーニングが向いている方

次のような要望や悩みをお持ちの方におすすめの治療です。

• 肌のトーンを上げたい
• 肝斑のような薄いシミがある
• 細かいシミが広がっている
• 赤ら顔が気になる
• レーザーでの治療が難しいと言われた

ピコトーニングに適していない方

次の条件に当てはまる方はピコトーニングを受けられません。

• 日焼けしている
• 妊娠中または授乳中である
• 施術部位に傷やヘルペスがある
• てんかん発作や光過敏症の既往がある

このほかの疾患がある場合は医師にご相談ください。

ピコトーニングの効果

ピコトーニングは、シミやそばかす、くすみといった比較的薄い色素沈着の改善に効果が期待できます。

シミの中でも、頬骨に沿ってまたは目尻の下あたりに左右対称に存在する肝斑というシミがあります。これが生じる明確な原因は解明されていませんが、30〜40歳代に発症することが多く、高齢になってから発症することはほぼないことから、女性ホルモンのバランスの乱れが原因という説が有力です。肝斑は治療の際に刺激を与えると炎症を引き起こすため、高出力のレーザーが使用できません。
ピコトーニングであれば低出力の照射を繰り返せるため、これまでレーザー治療が困難だった肝斑に対しても皮膚の炎症を起こさず治療を進められます。

ピコトーニングは真皮層にある線維芽細胞を刺激するため、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリやツヤにつながることが期待できます。また、真皮にある皮脂腺を引き締め、皮脂の分泌を抑えることにつながるため、毛穴が開いている状態を改善することが期待できます。

ピコトーニングは、赤ら顔の改善にも有効です。
赤ら顔は、毛細血管の拡張が原因のひとつですが、ピコトーニングのレーザーは毛細血管がある真皮に届き、広がった毛細血管を収縮させることができます。繰り返し照射するうちに毛細血管が正常に戻り、顔の赤みの改善へとつなげることが期待できます。
なお、赤ら顔の原因は毛細血管の拡張以外にも考えられるため、ピコトーニングを用いるのが適切かどうかは医師の判断をお待ちください。

ピコトーニングの施術によってかさぶたができることはまずありません。

ピコトーニングのリスクとダウンタイム

ピコトーニングは、痛みが少ない施術です。
レーザー照射の直後に、肌の赤みが生じたり、チクチク感を覚える方もいます。

ダウンタイムはほとんどありません。

なお、ピコトーニングの経過や効果、痛みの感じ方などには個人差があります

ピコトーニングの施術の流れ

カウンセリング

医師がお肌の状態を確認し、治療方針を決定します。

準備

クレンジングと洗顔でメイクや汚れを落とします。

施術

アイガードを装着していただき、ピコトーニングを照射します。
ほてりやチクチク感が気になる場合があります。照射時間の目安は顔全体でおおむね20分から数十分です。

施術後

最後にほてった肌を冷却しスキンケアを行って施術終了となります。医師の指導のもと、施術後すぐにご帰宅可能です。赤みや痛みがなければ当日からメイクも可能ですが、肌が刺激に弱い状態になっていますので、翌日以降を推奨します。
治療後は紫外線対策や保湿をしっかり行い、次回の施術日まで肌をよい状態に保ちましょう。
治療方針にもよりますが、ピコトーニングは基本的に期間を空けて複数回の施術を行います。通常この期間は4週間で、施術回数は5回以上を推奨しています。肌の状態によってはさらに回数を増やす必要が生じることもあります。

ピコトーニングの施術後の注意点

施術箇所が赤く腫れることがありますが、一時的なものでほとんどの方が半日から数日で消失します。
一時的に乾燥が気になることがあります。
術後１週間は、ピーリング、ゴマージュ、AHAなどは避けてください。
日焼けは避けるようにして、保湿対策と紫外線対策をしっかり行なってください。

当日から入浴、洗顔、メイクも可能です。ただし、熱いお湯に長時間入ることは避け、洗顔時は顔をこすらず、泡で洗顔してください。

治療期間中は施術部位はデリケートな状態になっています。こまめに確認し、異常を感じたら直ちに医師にお知らせください。

料金表

※当院ではお客様のお悩みやお顔の状態に合わせて、カスタマイズ治療を行っております。
※上記施術はアフターケアとしてフェイシャルトリートメントをセットでご提供しております。